イノセンス感想


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イノセンス スタンダード版 [DVD]

一番下にネタバレ書くので注意して下さい。

理解できればおもしろいが、非常に難解で、初見では絶対理解できないような内容を含んでいる。生物の知識も必要かな(遺伝子とかの)。
イノセンスは単体作品ではなく攻殻機動隊2にするべきだと思うが、「名前を変えたほうが客が来るので」とかいう理由で、名前が変わっているんだと思う。この点に関しては最悪としか言いようがない。
ただしDVD版には最初に解説が付いており、それを見れば大丈夫。内容は理解できると思う。だけど本当は作品内で勝負して欲しかったけどね。
絵に関しては凄く良い。ただやっぱり、3Dと2Dの合成が甘いところがあったのが気になったかな。エフェクトちゃんとかけてくれよみたいな。評判の良いJCとかにやらせたらどうなるのかな?もしかしたら色の問題かもしれないけど。
後はいつも通りうつのみやを見つけて喜んでたよ。あ、目がうつのみやだ!みたいな。うーん。
後は音楽は川井憲次ね。攻殻は全部押井守が監督で菅野よう子が音楽だと思っている奴がいるみたいだ(というかいる)けど、基本的に押井守川井憲次はセットなわけで、押井守は映画版。テレビ版が神山健二が監督の菅野よう子が音楽と。こうですから。
まあ音響はどっちも若林和弘なんだけど。
因みに俺は菅野よう子攻殻の方が好きだけど。こればっかりは個人の好みだからね。ただ多くの人が菅野の方が良いと言うならば、押井守は音楽を変えるべきだと俺は思っているよ。なんかあんまり感動系の音楽じゃないのよね川井憲次って。少なくともラストシーンだけは変えるべきだと思うなあ。まあそこまでしてつかいたいなら別に良いけどね。

評価9.0内S4.0
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この下がネタバレです。






ネタバレ
まあ言葉足らずの上に長いけど、頑張って読んでね。
因みに久しぶりに見た感想だけど、設定は完璧に忘れてた。後、攻殻の知識を持っている場合と、持っていない場合とか、DVD版と映画館でとか色々考える事があって大変だった(DVD版は先に特典映像があるため)。
イノセンスのテーマは、存在とは何かとか、人形と人間の違いから見せるクローン問題と言った所だけど、制作側がそこまでクローンに拘っていたかは微妙な所。寧ろ人形と人間の違いに重きが置かれていた気がする(まあ科学的な人形って言う意味合いも含めてだけどね)。
まず、初見では素子と言う設定は恐らく理解できない。素子をもっと最初の段階で認識させておくことが必要だった。だから最後の場面(複製物を嫌っていたバトーが人形の素子を見て、人形の気持ちを考えなかったのかって言うシーン辺りの気持ちの流れ)も理解不能だと思う。
最初から整理すると、最初のDVDだと見にくい科学とか愛がどうこうって言うシーン→人形のシーン。子供の人形遊び。自分の子供は人形であると言うかのような卵子バンクにも登録していない科学者(人形つかいの入った素子と人形は2501と2502と言う近い存在であること)のシーン→イヌに偽物じゃなくて本物のエサを買うバトー。斉藤が(斉藤は初見では理解不能)何か文句を言う。イヌにサプリメントと混ぜて食べさせる。そして人形のイヌのシーンとか。悩んでるっぽいバトーとか。→間に蟹男とかの伏線(だけど普通は一発じゃ見落とすと思う)。やくざの事務所の話(こっちは大丈夫そう、だけど細かい話はわからないだろうな。ここはもっと伏線として遺伝子関係の犯罪に変えるべきだったと思ってる。例え一発でわかろうがわかるまいが。)→で、ビルを見て遺伝子の表現系の話(この辺りは軽い生物の知識が必要)図面からおこされる街(?)と遺伝子からつくられる人間はどう違うのみたいな話。それから社会がどうたらこうたら、ここは集中を切らしたっぽい。繋がってるな位のことしかわからなかった。
それから、後は難しい話が続く(ここは一発では理解不能。できたら天才。)でまあここは初めから理解させる気がないとして、最後にゴーストダビングについて。あの人形はどうして?みたいなことを素子が言い出して、ここで、クローン問題かって気付かされる(でここで思い出されるのが、トグサが言ってたその犬クローン発言だよね)。
で、最後に女の子が出てきて、実は人形のエラーが仕組まれたものだったことが発覚→バトーは例え人形でも素子が好きなわけだから、人形の気持ちは考えなかったのか!とか言う、子供は泣き出してバトーは少し考える。(因みにどっかに素子が今の私は人形にデータを流し込んだだけとか言うシーンがあったはず)
で、ラストはバトーとトグサが家族の話とかして、最後は人形を持ったトグサの子供を見る犬を抱いたバトー。と。
で、俺が思う点はいくつかあるんだけど、一番大きいのはゴーストダビングによって実はあの人形の中には人間のゴースト(初見ではゴーストの概念もわからないはず)が入っていたってこと。科学者はただの人形を自分の子供みたいな風に言っていたけど、バトーはゴースト入りの人形に対してだけ反応している。そこが一番思う点かな(ああ機械とクローンについての違いみたいなもんかとか思ったりして)。
しかしイノセンスは始めての人に全然易しくないよね。多分全く誤解されるぞ、恐らく、全くわからず世界系としてとられて嫌われるか、人形についての悩みだけとって、ああ良いねみたいな感じになる確立が高いと思う。これもやっぱり半分ぐらい修正したいアニメだなあ。
絵(特に動き)に関したては凄いと思ったよ。そもそも凄いアニメーターが勢揃いしてるしね。
まあなんか古臭くて、音には不満だったんだけど。

追伸:コンビニから出て行く人のキルゾーン発言を覚えてて、なおかつ素子が今の私はダウンロードって言った時に、キルゾーン発言の人=素子を補完しつつ、バトーの気持ちに追いつくのが凄く難しいと思った。これ書いておきたかった。